「俺だけでも問題なかったが?」
「お前に何かあっては私が困る。ナナリ−に頼まれたんだ。いいだろ?別に。」
最愛の妹の名を出されてしまい、言葉につまる。
「それより、電気室への道はあってるんだろうな?」
「ああ、電気室は地下室にあるんだ。他にもガスや水道管やボイラー、下水管。
学園内のすべての設備はそこにある。突き当たりの扉から地下室に入れる。」
がちゃり。
ルルーシュが重い扉をこじあけようとする。
いつもは電子ロックされているが、停電になってしまいロックが解除されて
今は手動で開けることができるのだ。
「お前も見ていないで手伝え。」
言われた本人はじっと見ているだけである。
「前から思っていたが、少しは体力をつけた方がいいぞ。」
がちゃがちゃ・・・
扉はなかなか開かない。
まだ開かない扉を見てC.C.はため息をつく。
「おい。ちょっとどいてろ。」
「!!待て!扉を破壊する気か!?」
「はあああああ!!!」
ボカン!!
C.C.のキックに重い扉は見事に倒れた。
「ふう。これで開いた。つったってないで、ほら、いくぞ。」
C.C.は制服をパンパンと整えている。
ルルーシュはしばらく頭をかかえ、C.C.をギロリと睨む。
「扉の修理代、いくらかかると思っているんだ!?」
二人はC.C.によって破壊された扉の奥に進んだ。
螺旋状の階段を下りていく。
地下室には予備等が淡い光を放っている。
この明るさなら、ペンライトはいらない。
大きいパイプやよく分からない機械だらけだ。
「どっちが電気室だ?」
てくてく歩きながらC.C.が言う。
「一番奥だ。」
扉の件で怒っているのか、言葉に少し剣がある。
しかしC.C.はまったく気にしていない様子で、
物珍しそうにあたりをキョロキョロ見回している。
「ルルーシュ。これは何だ?」
大きなパイプに細いパイプがぐるぐる巻きついている。
地下にきてからずっと続いているパイプだ。かなりの長さだろう。
「おい!それを触るな!」
C.C.の手をすばやく掴もうとするが、が間に合わなかった。
パイプに白い手が触れる。
「ッ!!」
あまりの熱さにすぐ手をひっこめる。
「大丈夫か?」心配そうな声。
「ああ、大丈夫だ。びっくりしたよ。」
大丈夫だと言う割には、C.C.は顔をしかめている。
「見せてみろ。」
ルルーシュが手をさしだして、さあ、と見せるように促すが
C.C.は後ろに手を組んだまま。見せようとしない。
「すぐ治るから心配ない。」
彼女のまっすぐな視線。
こうなってしまってはテコでも見せないだろう。
前の特異体質ならともかく・・・
「わかった。あとで痛がっても知らないからな。」
半ば呆れた様子のルルーシュ。
「ここが電気室だ。」
「意外とあっさりしてるんだな。」
「まぁな。それより、停電の原因を調べよう。」
ルルーシュとC.C.は電気室を調べはじめた。
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やっと電気室まで来ました。
まだつづきます。
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