「まぁ、私も専門外だしねぇ、事情がわからないから何とも。」
ふぅっと煙を吐き、間をおいてから、
「とりあえず、現状はこのまま〜ってこと。彼女に変化があったら教えてちょうだい。
あと、ひどく怯えているようだから変に刺激を与えないこと。じゃ、あとはよろしく〜」
そう言い、ラクシャータは部屋から出て行った。
応急処置室、寝台の上にC.C.は横たわっている。
疲れてしまったのか、今はぐっすり眠っているようだ。
その姿をゼロ=ルルーシュはじっと見ていた。
重い仮面をゆっくりはずす。
やらなければならないことは多々ある。
これから考えるべきことも多い。
なのに全く進まない。
ただじっとC.C.を見つめていた。
ずっとこれからも一緒だと思っていた共犯者。
しかし、俺を知っている彼女はもういない。
もっとあいつをわかっておくべきだった。
もっとちゃんと見ておくべきだった。
もし、あのときこうしていたら?なんて考えてしまうのは
きっと自分が後悔しているからだろう。
「う、」
C.C.のまぶたがうっすら開いた。
「起きたのか?」
C.C.はルルーシュの声に反応し、ぱっと起き上がった。
「申し訳ございません!ご主人さま!」
慌てている声、後ずさりし、怯えている様子。
Cの世界から目覚めた時と同じだ。
「さっきも言ったが、俺はお前の主人ではない。敬語も使うな。」
凛とルルーシュが言ったが、C.C.はまだ怯えている様子だった。
「そんなに怯えなくていい。俺はお前の見方だ、何も心配することはない。」
怯えている相手に最も有効な手段は、安心させること。
「とりあえず付いて来い、部屋を案内する。」
ルルーシュの言葉にC.C.がうなずく。
二人は応急処置室を後にしたのだった。
廊下を歩きながらルルーシュはこう思った。
C.C.の記憶は必ず取り戻してみせる、
そしてお前の真の願いも叶えてみせる、と。
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15話後のお話でした〜
記憶なしのC.C.もかわいいと思うんですよ♪
ルルには悪いですがね・・・
でも正直、「ご主人様」はびっくりしました。
まぁC.C.は奴隷でしたからね、それにしても記憶喪失話は書きやすい。
うん、うん、きっとカレンも加わった話も書くでしょう。
ではまた!